エッセイを楽しむ

 今年一年を振り返ると、ずいぶんとエッセイ集を読んだ気がする。それは自分のお仕事にも関わったから意識して読んだのだけれど、今年は小説よりも、エッセイだった。

 特に楽しんだ三冊をあげるならば、『土を喰う日々』『春の数え方』、『久しぶりの海苔弁』。こういう、一編一編が短いけれども詰まっていて、楽しい文章が書けると良いなあ。それぞれかなり身の回りのことなどを日頃から観察しているのだろう。

 中でも 『久しぶりの海苔弁』は母にまで文庫を貸して、一緒になって面白がって読んだ。つい食べたくなっちゃう話ばっかりなんだよなあ。母に至っては、先日山形に行った際に、「海苔弁の本に書かれていた、ほやの干したのが売ってたから買っちゃったよ〜」なんていって、キャラメル箱くらいの大きさの箱に入ったほやをお土産にくれた。「磯の風味 酔明 ほや」と書かれていて、横には「滋養豊富」「風味無双」とある。一口齧ると、磯の味。「風味無双」とはよく言ったものだ。山形新幹線に乗る人はこの「ほや」を買って、ちびちびつまみながらお酒を飲むのだそう。酒はあまり強くないけれど味覚が酒飲みのわたしは、一発でハマった。

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(大きさ比較のため、箱の横にペンを置いてみた)

 このブログを始めて2か月あまり。数回、夜12時を過ぎての投稿になってしまったこともあるが、基本的には毎日更新している。この記事が64投稿目、現段階で30のカテゴリになっている。カテゴリ分けもかなりユルいけれど。これが100本、300本とブログの投稿数が増えるにつれ、わたしの中でも、「強み」となるカテゴリが見えていくのだろうか、と思っているし、それを発見していきたいとも積極的に考えている。「くいしんぼう」カテゴリが強くなるのか、「コミュニケーション」が強くなるのか。はたまた、「寄席」が強くなるかもしれない。無理なく進めつつ、自分がエッセイを書き続けるにあたって豊富な話題を揃えることを楽しめるカテゴリを探り続けたい。現時点で、いくつか出し惜しみしてしまっているカテゴリもあるけれどーーまずはブログが100投稿にたどり着いたとき、どうなるかが楽しみだ。