野菜が高ければ肉を食べればいいじゃない

 マリー・アントワネットが言ったという言葉で有名なのは、「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」というもの。フランス革命前、貧困と食糧難にあえぐ民衆に向けた言葉とされているが、これは本当はマリーが言ったものではない、とか、今では当時の「ケーキ」は今わたしたちが思い浮かべるようなケーキとは違うとか、言われている。誰が言ったにせよ、一度聞いたら印象に残ってしまう、なんとも強烈な言葉だ。

 いま、野菜が高い。葉野菜はとくに高くなっていて、レタスが一玉300円ほどになっている店もある。一方で、例えば鶏胸肉は100グラム60円だったりするのを見ると、「野菜が高ければ肉を食べればいいじゃない」とでも言いたくなってしまう。とはいえ、わたしは肉食動物ではないので、肉だけでは栄養も偏りそう。何しろ、野菜を食べたい。食べたい。というわけで、安く野菜を手にいれる方法を検討してみた。最初に導入してみたのが、大根から葉っぱを出してみるというもの。

f:id:fukurowl:20161024214219j:plain

 一部はその日に煮物に使い、一部は使いやすい形に切って冷凍庫に入れ、残ったコイツから葉っぱを育て、それを喰ってやろうという計画。お味噌汁にちょっと入れたり、ご飯に混ぜたりできそう。

 ・・・と思ったが、あえなく失敗。理由は、伸びるスピートが遅かったのと、意外と日中水温が上がってしまったことで、食べるより先に、くったりしてしまったから。

 同じアイディアで、豆苗買って育てりゃいいじゃん、と思いスーパー3軒回ったが、どこも売り切れていた。皆考えることは同じということなのだろうか。

 

 その次の作戦が、種から育てる、というもの。100均で、二袋100円の種を売っていたので、ベランダで栽培することに。

f:id:fukurowl:20161024213538j:plain

 ラディッシュは種をまいて10日ほどになるけれど、太る気配なし。貝割れ大根がぐんぐん伸びていく。根っこっぽいところが土に埋まれば太るかと思い土を足してみるも、どんどん細長い貝割れ大根になっていくばかり。ベビーリーフは 種をまいてまだ数日。やっと双葉がでてきたところで、まだ食べられない。

 ベビーリーフが、あの写真のようにモサモサと生えてきて、毎日の朝食のサラダになるなら、しかもそれが一袋50円なのだとしたら、安上がりな気がする。しかし、ラディッシュは貝割れ大根にしかならないのだろうか。やっぱり、「ただ発芽させれば良い」野菜ならともかく、野菜作りは農家の方に任せた方が良さそうなのか。

 とはいえ、都内でアパート暮らしでは、ベランダの隅に作った発泡スチロールの畑もこれ以上大きくできない。限界がありそうだ。これだけ野菜が高騰すると、TPP加入の議論の風向きにも影響しそうだ。

 

 肉も美味しいけれど、やっぱりもりもりモサモサ野菜を食べたい。最近食べてる野菜はもやしが多い。もやしも美味しいけれど、小松菜とか、レタスとか、高くなると食べたくなるから不思議だ。