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注射と採血

エッセイ 季節 思い出

 やっぱりインフルエンザの予防接種はしておいたほうがよさそう、と言われたので、明日、予防接種に行くことにした。恥ずかしながら、注射というものは四年ぶりだ。ややビビっている。正直に告白するならば、注射は、こわい。

 なかなか理解してくれる人がいなくて残念なのだけれど、わたしは採血は平気だ。あと、点滴も平気だった。要は、針が刺さることは、別に怖くない。わたしが嫌なのは、注射に限っては、針を刺したあと、ググッと力を入れられて異物を投入されている感じなのだ。

 今時の採血や献血は、注射器で抜かれる感覚がなく、あのカートリッジ的なものとか、献血の管とかとつながれば、自然と血は抜けていく。手をぐっぱーすれば、血が抜けるのも早い。特に献血は、社会貢献をしている感じがするし、ジュースやお菓子などももらえるし、折を見て行くことにしている。

 点滴も、針刺して体内に異物を入れるという仕組みではあるけれど、長時間かけて行われるし、ぐいぐいという感じはしない。邪魔ではあるけれど、注射に対して抱くような恐怖感は、特にない。

 

 ああ・・・それにしても、明日、注射かあ。

 前回の注射は、留学先でのこと。日本で受けていった予防接種に足りない項目があったからといって、その場で摂取させられた。ある意味不意打ちだった。一瞬のことだったし、「明日注射かあ」と思う時間もなかったから、今思えば、何てことなかった。

 子供のころは、注射をしに行くと親が決めても、ギリギリまで伏せられていた。わたしが、ごねるから。そうはいっても、学校で決められた予防接種などは伏せられようがなく、じわじわと近づく注射の時間がとても嫌だった。でも、大人になった今、自分の意思で明日注射をすると決めた。自分でもダサいと思うくらいには、嫌だなあと思っている。いい歳して、注射ごときで怖がっている場合じゃないというのに。

 昔は「明日注射かあ」と思うのと同じくらい、「明日歯医者かあ」と思うのが嫌いだった。でも、今は歯医者に行くのも怖くない。・・・ということは、明日の注射だって、終わってしまえば何てことないにちがいない。そう信じよう。