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香りのものを楽しむ

 この時期は実家に帰るたびに野草を摘んでそれを夕飯にするというのを楽しんでいた。でも、一昔前は採取できたタラの芽が、ここ数年は取れなくなっていた。理由は、タラの芽が採れた場所が整地され、家が建てられてしまったから。もちろん、八百屋などでもタラの芽は売っているけれど、高いし、香りもイマイチということが多い。近所でせっかく採れたのにそれをお金を払ってまで買うというのは悔しくて、買わずにいた。

 でも、今日100均にいったら、こんなものを見つけた。

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 たらの芽とミョウガの、苗である。他にも、フキノトウの苗とアスパラガスの苗も売っていたが、こちらは買わなかった。ミョウガは今の時期に植える。そうすると、もう今年の5月には収穫だそうだ。袋の中を見てみると、ミョウガの方は枝別れている苗(根っこのようなもの)の節のところから、すでに細い芽が出ている。これが大きくなれば、あの、八百屋に売っているミョウガになるのだろうか。色はすでにミョウガらしい。

 一方のたらの芽だけれども、今の時期植えると、翌年の春に収穫できるらしい。苗の袋には、長さ15センチメートル、直径5ミリメートルくらいの、まっすぐな棒が一本入っているだけ。これを、地面に横向きに埋めるらしい。ほんとに、これが育って来年にはたらの芽になるのだろうか。

 今わたしが住んでいるところは、植えられるところはない。特に、日差しに弱かったり暑さに弱かったりする植物を植えるには向かない。なぜならあまり広くないベランダの、エアコンの室外機の隣しかスペースがないからだ。エアコンの室外機からは、夏になると熱風が吹く。これまで、かなり丈夫で育てやすいと聞いたミントも枯らしてきた。そういう不毛の砂漠のような場所なので、ウチでは諦めた。ただ、母が住む実家には庭もある。母に聞いたら買ってみるというので、とりあえず代わりに買っておいた。次に実家に行くときに持っていき、庭に植えることになるだろう。

 自分の手で、自分の生活に深く関わるものを作るのは面白い。食材にせよ、他の、身近なものにせよ。母は、それが高じて大学生の頃、機織り職人の元に弟子入りしたくらいだ。着るものを自分の手から生み出してみたいということだったようだ。

 数ヶ月後には、ミョウガが食べられるようになっているのだろうか。タラの芽も来年には収穫できるのだろうか。ミョウガは一度植えれば、毎年生えてくるし、タラだって、一度木が育てば毎年芽がでる。100均で、これだけの楽しみを買えるのは、嬉しいものだ。