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ペダルが踏めない

エッセイ ものづくり 趣味

 新しく、ミシンを買ってもらった。ぬかを入れたアイマスクなどを手縫いしていたけれど、これからはミシンでガンガン作れそう。ぬかが漏れないように目を細かくして縫うのは大変だったので、それを解消できるのは嬉しい。

 一緒に買ったのが、足で踏み込むペダル。やっぱり、足で操作できる方が良い。手元でマックスのスピードが早めか遅めか調整できるミシンなので、初心者マークなわたしは、もちろん低速で設定している。だから、思い切りペダルを踏み込んでも、結構ゆっくりだ。少しずつ少しずつ、確認しながら進めている。

 ゆっくりの設定なのだけれど、どうしてもペダルを最後まで踏み込めない。ビビりなのだ。頭では、どんなに踏み込んでもゆっくりだということはわかっているけれど、足は動かない。じわりじわりと踏み込んで、最後まではいかない。真ん中あたりまできたところで、キープしてしまうのだ。もちろん、物理的に踏めないわけではない。ミシンをしまった状態で、コードを抜いた状態で足元にペダルがあるときには、もちろん思い切り踏める。ミシンが連動しているということが、わたしを躊躇させている。

 そういえば、車を運転するときも、アクセルを踏み込むのが怖い。長く急な上り坂や、高速道路に乗るときなど、加速が必要な時には適切にアクセルを踏み込みましょう、と自動車学校では習ったと思うけれど、突然なんて踏めない。覚悟を決めて、ほんとに踏み込む時は、内心涙目だ。思えば、子供の頃どこかで体験したゴーカートも、そんな感じだった。怖くて、とてもじゃないがトップスピードなんて出せなかった。

 車もミシンも、慣れればしっかり踏めるようになるのだろうか。車は、ほとんどペーパードライバーになってしまった。せめてミシンはペーパーにならないようにしよう。というか、ペーパーも何も、免許なんてないのだけれど。たくさん使って、いろいろ作りたい。

 

 ここまで書いて、公開して少し経ったら、母からラインが来た。「わたしだって、今まで一度もミシンのペダル、最後まで踏み込んだことありません」だって。なあんだ、それで良いのか。自分がビビりなんだと思ってた。

 おや、さいごに「あなたがビビりなのはその通りでしょうが」ですって。・・・やっぱりね。