獅子舞

 今年は喪中だったのでお正月らしいお正月はしなかったけれど、喫茶店に行ったら獅子舞が来ていて、頭をかじってもらい、無病息災、家内安全、厄除け、そういった祈願をしてもらった。

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 獅子舞に頭を噛んでもらうとおめでたい、縁起が良いという。そもそも獅子という存在自体がありがたい。加えて、ただ獅子舞がありがたい、というだけでなく、噛まれると良い、という言い伝えがさらにおもしろい。子供にとっては、度胸試しのような感じになるのではないか。ナマハゲと近い空気を感じる。

 

 頭を攻撃されるという点では、実家に帰れば母が飼うフクロウ。見た目はうんとかわいいが、わたしが実家に帰ると、カーテンレールからわたしの頭めがけて飛んできて、鋭い爪をもつ足でガーンとわたしを蹴っ飛ばし、また飛び去っていく。一日に七回も蹴られたこともある。「フクロウ」というのは「不苦労」とか「福郎」とか当て字されて、これもまた縁起が良い生き物としてマスコットになることが多い。でも、獅子舞が噛む振りをして「今年も一年良い年でありますように」と祈ってくれるのに対して、実家のフクロウは、ただただ、母と仲良くするヨソモノであるわたしに嫉妬しての攻撃。こちらはとくにありがたいと思えないのが残念だ。